宝塚はスターシステムで成り立っています。
各組は、トップスターを頂点にした大きなピラミッド。
頂上にトップスターがいて、それをすぐ下でトップ娘役と2番手が支え、3番手を始めスターがさらに下を支えていくということですね。
各組の人気は、安定したピラミッドができているかという部分に大きく左右されます。
色んな考え方があるかとは思いますが、現時点(2020年12月)から先の人気は以下のとおりかなと思います。
星組≧花組=月組=雪組=宙組
なんだそりゃと言う感じですね、すみません。
と言うのも、大きな差はないくらい、今の宝塚歌劇5組それぞれ戦国時代と言っても過言ではない混乱した状況だと思います。
先程述べたように組ごとにピラミッドがあってこそ、組として魅力も強くなるのですが、人事的に激動中のため組のがっちりとしたピラミッドがどの組も不安定なのです。
まず、花組。
柚香光さん・華優希さんトップコンビ大劇場お披露目公演は、コロナウイルス感染拡大のため延期や中止などで本当に大変な公演でした。
しかし、逆境に負けない力強さを魅せた花組、この時代だからこそ励まされる、素晴らしい公演となりました。
このパワフルなコンビをもっと楽しみたいと思った矢先、トップ娘役の華優希さんが2021年7月で退団を発表。
衝撃が走るとともに、今後の人事がどうなるのかは未発表です。
次に月組ですが、トップコンビの珠城 りょうさん・美園 さくらさんは2021年8月退団が決定しています。
特に珠城りょうさんは、退団までバウホールなどで多くの演目が発表されており、退団まで安定した実力で楽しませてくれると思います。
『ダル・レークの恋』で主演が決定している月城かなとさんが、順当に次期トップに上がるとは思いますが、まだ次期体制については未発表のため、これからの動向に注目です。
星組で新トップスターに就任した礼真琴さんは、トップ娘役の舞空瞳さんとともに非常に完成度の高い舞台をつくっています。
ただ、感覚的にはその抜群の安定感のために、現在は人気も安定して落ち着いている感じです。
もっと爆発的に、ぐっと新規ファンを引き込むのではと思われる次回作『ロミオとジュリエット』に期待大です。
雪組は望海風斗さん・真彩希帆さんの退団後、新トップコンビとして彩風咲奈さんと朝月希和さんの就任が発表されました。
雪組生え抜きの彩風咲奈さんと、ベテラン娘役の朝月希和さんは、望海風斗さんの時代とはまた違う魅力をみせてくれるでしょう。
ただ、先日、長く雪組を支えてきた人気スター、彩凪翔さんの退団発表があり、これは雪組ファンに衝撃を与えました。
トップコンビが変わるだけではない、大きな変化が雪組で起こります。
宙組も、安定感のあるピラミッドで観客を魅了してきましたが、トップ娘役・星風まどかさんが専科に移動を発表。
新・宙組トップ娘役には潤花さんが選ばれました。
真風涼帆さんのトップスター続投や、潤花さんのトップ娘役選出自体ではなく、「まかまど」と愛されたトップコンビの解消に嘆く声が多いです。
以前も、「今後はしばらく戦国時代風というか、圧倒的にこの組が人気でチケットも取りにくい!と比較・差別化がしにくくなるかなと思います。」と述べましたが、今それがどんどん加速しています。
「チラシは見かけたけど、贔屓の組ではないし、いいかな〜」と思って見逃した作品ほど、後でタカラヅカ・スカイ・ステージなどで見て、観に行かなかったことを激しく後悔することが結構多かったので、たとえファンの生徒さんがいない組でもどんどん観てみるというのは相変わらずおすすめです。
コロナも含めて、観たいときに観たいものが見られるとは限らないこの戦国時代、少しでも興味と余裕があればぜひチケット獲得チャレンジしてください。
以上、『宝塚歌劇のチケットが取りにくい組とは?』という記事でした。
あくまで個人的な見解である旨、ご理解ください。